支離滅裂を褒めたら、リプ欄が実演大会になった
Xの投稿『まじで支離滅裂な文章書ける人すごい』から
写真はイメージ Photo by Ire Photocreative on Unsplash
『支離滅裂な文章書ける人すごい』の投稿、リプ欄が実演大会に。でも冷めた声も
Xに、こんな投稿が上がった。「まじで支離滅裂な文章書ける人すごい 関係性の薄い概念を持ってこれるのほんとにすごい こういう人は歌詞書くのもうまいイメージある」。2026年10月19日の夜、@pkpk_sameの投稿だ。まっすぐな褒め言葉である。が、、、話はそこで終わらなかった。
リプ欄に、支離滅裂な文章を書いてみせる人が次々と現れた。「くらげ、くるくる、狂乱回廊 ぬらりぬらめく螺旋の議長」。別の人は、なくした物を探しているらしい、筋の通らない文章を置いた。それを見た@Cameleon_NKの投稿は、一行だけだった。「リプ欄がコレ」。褒める投稿が、実演大会になったのである。
@NyaljanFwは、この遊びに名前を付けていた。「逆マジカルバナナか」。マジカルバナナは、連想がつながらないと負ける。その逆は、つながらないほど強い。
「その人なりのルール」が読めない人
好意的な声が多かった。@yuri_karaageは「パッと見支離滅裂だけどよくよく聞いたりちゃんと読んだりするとその人なりのルールみたいなのがちゃんとあるタイプが好きです」と書いた。@teriyaki_2929も、「一貫したイメージの連続」や「理由のある論理的破綻」をしている詩と、筋が通っていそうで通っていない詩は別物だと言う。うまいのは前者だ、と。
では、その「ルール」が最初から読み取れない人はどうなるのか。投稿と返信を集めたページ(posfie)は6,126回表示され、はてなブックマークにも27人が登録した。そのコメント欄に、冷めた声があった。
yunotanoroはこう書いた。「支離滅裂なやつってのは、ちゃんと学校行ってたのか心配させるような拙い文法遣いだよ。妙に難しい言葉を使ったり、論文調だったり、読点で接続詞を端折ったり。歌詞とかを書いてる人は狙って書いてるんだよ」。才能の話と、ただ読みにくい文章の話を混ぜるな、という指摘だ。
Masuda_Buddhaはもっと短い。「バロウズを知らんのか。支離滅裂にも作法があるんだよ」。アメリカの作家ウィリアム・バロウズは、文章を断片にして組み直すカットアップで知られる。differentialは、わざと支離滅裂さを生み出そうとした流派としてシュルレアリスムを挙げ、「要するに支離滅裂の下に才能があっての話」だと書いた。sukekyoは面白がったうえで、「ま、歌詞を書く難しさをなめるなって話でもあるけどね」と添えた。
支離滅裂は褒められている。ただ、誰の支離滅裂でもいいわけではなかった。元の投稿のリプ欄にも、@olddenimの一行が置かれている。「雰囲気のない支離滅裂な文章書くやつは歌詞書けない」。褒める側も、全部を褒めてはいなかったのである。
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