校門の前で、生徒が鼻をつまんで波を作っている
フランスの高校生デモ
写真はイメージ Photo by Karollyne Videira Hubert on Unsplash
フランスの高校生デモで、警察官まで「オーラ対決」に乗ってしまった
フランスの高校生が、デモと学校の封鎖の現場で、鼻をつまみ、もう片方の手で波を作っている。ふざけているのではない。これが抗議である。
フランスの通信社AFPが10月15日に伝えた。TikTokで流行っている身ぶりが、そのまま抗議に使われているという。鼻をつまむのが「scuba」。手のひらを空に向け、左右の手を交互に上げるのが「six-seven」。身ぶりとポーズを順番に出し合う「オーラ対決」も、封鎖の現場でやる。段取りはSnapchatの非公開グループ。オンラインの授業を外から止めるサイバー封鎖もあるという。
要求のほうは笑い事ではない。本誌が10月15日に伝えたとおり、先生が足りない、1クラスの人数が多すぎる、校舎が古い、という3つだ。10月13日の全国デモは、内務省の推計で16万1,500人、組合側の発表で48万人。教育相は教員3,000人を足すと言ったが、対象はいちばん影響の大きい114校だけ。
校長と警察官が、対決に乗った
おかしいのは、ここから。AFPによると、その「オーラ対決」の動画に、校長や警察官が加わった例がある。取り締まる側が、同じ身ぶりを返しているわけだ。
なぜ、身ぶりなのか。記号論のフランソワ・ジョスト氏は、ユーモアは仲間だと認め合う方法で、それが共同体を作ると話す。権威のある立場の人が乗ってくると、対立がその場だけ止まる、とも言う。
掛け声もネット発だ。「Lecornu, t’es foutu, le 6-7 est dans la rue」。ルコルニュ首相の名前と、意味のない数字が一行に並ぶ。プラカードの一つは「Ton budget, on le plie avec un scuba」。お前の予算は、スクーバで折りたたむ。どう折りたたむのかは、僕にも分からない。
一つ、注意がある。この騒ぎの横では、AIで作った偽の映像も回った。警察官が若者の顔を殴る動画はXで65万回以上見られたが、France 24が調べると、AIで作ったものだった(10月9日)。
日本の校門なら、何が流行るのか
では、日本の学校で同じことが起きたら、校門の前では何が流行るのだろう。想像すると、意外に難しい。「scuba」も「six-seven」も、日本語に直した瞬間、ただの鼻つまみと、ただの数字になる。
たぶん、そこが効いている。意味がないから、だれでも乗れる。
合言葉の「six-seven」は、英語では「67」と書く。アメリカの辞書サイトDictionary.comが、2025年の「今年の言葉」に選んだ言葉だ。選ばれた理由は、わざと意味をなさないところだった。
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高校が遠くなると、
お金がかかる
――兵庫県で、1万3000筆の署名に出た声
- Batailles d'aura, "Bismillah c'est les ténèbres": les lycéens manifestent avec les codes du web(AFP、2026-10-15)
- Batailles d'aura, "Bismillah c'est les ténèbres": les lycéens manifestent avec les codes du web(Sud Radio、2026-10-15)
- Blocus lycéens : en marge des images de violence policière, des contenus trompeurs générés par IA(France 24、2026-10-09)
- 先生も教室も校舎も足りない フランスで高校生16万人がデモ(ZION_WEB、2026-10-15)
- Dictionary.com reveals '67' is its 2025 Word of the Year(ABC News)
- What does '67' mean? Dictionary.com's 2025 word of the year has no definition(NPR、2025-10-31)
- Les annonces du Premier ministre, Sébastien Lecornu, ce 07 octobre 2026(Va-Infos)