ありがとう、
408段の階段。
――ハンズ渋谷店が掲げる、48個の「ありがとう」の1つ
ハンズ渋谷店、11月15日で閉店 48年、「迷う店」のままだった
ハンズ渋谷店が、11月15日で閉店する。1978年9月9日の開業から48年。10月14日、最後のひと月に向けた「フィナーレ企画」が発表された。目を引くのは、店のロゴだ。「HANDS」の5文字が、「THANKS」になっている。
なぜ閉店するのか。店の公式ページによると、建物の賃貸借契約の満了が理由だ。移転の案内はない。店は、ほかのハンズの店とネット通販「ハンズネット」を使ってほしいと呼びかけている。
24フロア、408段、エスカレーターなし
この店は、変わったつくりをしている。地下2階から地上7階まで。ところが、1階は「1A」「1B」「1C」の3つに分かれる。2階も、3階も同じだ。フロアの数は、全部で24になる。これがスキップフロアと呼ばれるつくりで、売り場はらせんを描くようにつながっている。
エスカレーターはない。エレベーターはあるが、売り場から売り場へは階段で移る。24のフロアを結ぶ階段は、全部で408段。売り場の広さは5,494.20平方メートルで、商品は10万点を超える。
不便ではないのか。渋谷店の清水学店長は、タイムアウト東京の取材に「エレベーターはありますが、どこへ行くにも基本は階段が欠かせないんです」と話したうえで、こう続けている。「全部で24フロアを上からぐるぐる回りながら歩く感覚こそ、『これこそハンズだよね』と言っていただけるところでもあります」
客の様子については、同じ記事でこう話している。「渋谷は『1日いても楽しい』『何かあるんじゃないか』と、滞在するように買い物に来られる方が多い」。会社の発表文も、この店を「歩くだけで新しいモノに出会える『迷う楽しさ』を味わえるハンズの象徴」と書いている。目当てのねじを買いに来たはずが、2つ上のフロアで鍋を見ている。その寄り道の時間ごと、この店は売っていたのだと思う。
ネットの評判
オリコンの記事によると、公式Xが14日に出した投稿は、15日午前10時50分の時点で61.8万回表示、いいねは約1.5万件。同じ記事が拾った声には「迷宮のような造りの渋谷ハンズで宝探しするのが好きでした」「変わりゆく渋谷の中で、私の中では確実に大きな青春が終わる」といったものがある。閉店への賛否というより、惜しむ声が目立つ。渋谷からの撤退が相次ぐと伝えたLIMOの記事も、「渋谷どうなってるの」という声を並べていた。
ありがとうの宛先に、408段の階段
フィナーレ企画の目玉は、「48個のありがとう」だ。10月16日から11月15日まで、店の入り口などに掲げる。発表文には、宛先がこう書かれている。「ハンズの原点の街・渋谷、何階にいるのか迷ってしまうスキップフロア、売り場を支えてきたスタッフや取引先の皆様、そして何よりも通ってくださったお客様」。街と人に混ざって、建物のつくりが入っている。公式Xが出した画像には「ありがとう、408段の階段。」という一文もあった。
限定商品も出る。絵地図キーホルダーが680円。手のマークと「THANKS」のロゴを入れた渋谷店限定ショッパーは、1枚25円で売る。10月16日からは「48年間、ありがとうセール」も始まる。
建物はどうなるのか。日本経済新聞は、土地と建物を持つヒューリックが今の建物を壊して建て替え、高価格帯のホテル「ザ・ゲートホテル」を開くと伝えた。開業は2030年以降の見通しだという。408段を上れるのは、営業が終わる11月15日までだ。
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- 48年間、ありがとう。「HANDS」から「THANKS」を(株式会社ハンズ プレスリリース)
- ハンズ渋谷店 営業終了のお知らせ
- ハンズ渋谷店 フロアガイド
- 「これでこそハンズ」、48年の歴史に幕を下ろす渋谷店店長が語る聖地の記憶(タイムアウト東京)
- 「確実に大きな青春が終わる」ハンズ渋谷店が営業終了へ 感謝の投稿に「涙腺がうるうるきてしまいそう…」(オリコン/Yahoo!ニュース)
- 【ハンズ渋谷店】西武に続いて2026年中に営業終了。相次ぐ大型商業施設の渋谷からの撤退に「渋谷どうなってるの」「街が変わっていくのが寂しい」の声(LIMO)
- 渋谷ハンズ跡地にヒューリックがホテル 訪日客照準に再開発(日本経済新聞、見出しと冒頭のみ)
- 48年の歴史に幕…「東急ハンズ渋谷店」として開業の「ハンズ渋谷店」が11月で営業終了(TBS NEWS DIG/YouTube)