85円のおにぎり、
海苔が入っていない
――ドンキの新しいスーパーが、12月に東京へ
写真はイメージ Photo by Luigi Pozzoli on Unsplash
おにぎり85円のドンキ新スーパーはどこで儲けるのか
ドン・キホーテを運営するPPIHが、新しいスーパー「驚楽の殿堂 ロビン・フッド」を12月に東京へ出す。おにぎり85円、納豆は3個で74円。売上高は前年同期比178.9%、客数は148.6%。先に業態転換した3店の数字だ。オープン直後の特需も入っている。
1号店は4月24日、愛知県あま市に開いた。いまは愛知の2店に、岐阜、静岡、三重の3店を足した5店がある。なぜ85円でできるのか。おにぎりは「福にぎり」という名前で、一番売れているのが「福にぎり だしごはん」の85円だ。値上がりした海苔を使わず、押し麦を混ぜて値段を下げている。発売から1週間で5,800個売れた。
売場の4割は、食べ物じゃない
で、どこで儲けるのか。ロビン・フッドの売場は、食品が6割。残りの4割は、雑貨や日用品といった食べ物以外だ。一般的なスーパーなら、食べ物以外の売場は1割ほど。その4倍の広さを、食べ物以外に空けている。安い食品で人を集めて、粗利はドンキが得意な雑貨で取る、という組み立てだ。
PPIHの鈴木康介COOは、3月3日の発表会でこう話した。「物価が上がっている今だからこそディスカウントが重要。ユニーの生鮮とドンキの編集力・ディスカウントを組み合わせたものは、唯一無二の”勝てる方程式”だ」。ユニーはPPIHが買収した会社で、生鮮の仕入れの強さが土台になるという。
目標は大きい。2035年6月期に200〜300店、売上高6,000億円、営業利益360億円。営業利益率6%の計算だ。PPIHは、首都圏で手に入れたOlympicの店にも、この6%を掲げている。
4割の売場で、売上は2割
ここが、ややこしい。計画では、売上の内訳を食品75%、食べ物以外25%と見ていた。実績は食品79.7%、食べ物以外20.3%。この売上構成比は転換前より5.4ポイント上がったが、計画には届いていない。売場の4割を使って、売れたのは2割。
客そのものは増えている。40代以下の割合が11.2ポイント上がり、夕方の帰宅ラッシュの時間帯と週末の来店が大きく増えた。ただ、粗利率は計画を下回っている。PPIHは決算説明会で、「非食品の改善余地が見えており、収益性の向上と販売費の平準化を進め、営業利益率6%モデルの確立をめざす」と説明した。雑貨が計画どおりに売れない理由は、この説明からは分からない。
ネットの評判
Yahoo!ニュースに載ったLIMOの記事は、85円おにぎりの販売がドン・キホーテやアピタ、ピアゴにも広がると伝えた。記事では「神コスパすぎる!」「企業努力を感じる」という歓迎の声を紹介している。
一方、5ちゃんねるのまとめサイトには、冷ややかな書き込みが並ぶ。「ドンキ大して安くないから買うものがない」「おにぎり85円じゃオーケーに勝てないだろ」。安さの勝負では、よその激安スーパーと比べられている。
12月に変わるのは、東京のOlympic北新宿店。新しく建てるのではなく、いまある店を売場300坪のモデル店に作り替える。駅のそばというより、家に帰る途中の、駅から5〜8分の場所だという。安い食品で人は集まった。今度は、食べ物以外に4割を空けた売場が、東京で試される。
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- 驚楽の殿堂 ロビン・フッド(公式サイト)
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