このまま使えます。
操作は要りません
――ある会社が、アプリを使う人に
写真はイメージ Photo by Sasun Bughdaryan on Unsplash
Bitwarden、公式配布のアプリが商用ライセンスへ 無料で使う人の確認3点
米国のパスワード管理サービス「Bitwarden」が、配るアプリのライセンスを変えると発表した。10月9日、公式フォーラムに出た告知だ。ストアに並ぶBitwardenのアプリは、次の更新を境に、商用ライセンスで作られた版に入れ替わる。
会社の説明では、使う側がすることは何もない。アプリの動きも、これまでと変わらないという。
鍵を無料で配る金物屋が、ある日「これは当店の鍵です。写して売らないでください」という紙を箱に入れた。設計図は、店先に貼ったままだ。たとえ話だが、今回の変更は、だいたいこういう形だ。
変わらないと書かれたこと
GPLv3で出している版は、これまでどおりGitHubで直され、公開も続く。いま使える機能は、どちらの版にもそろっているという。
会社は、ソースを閉じるつもりはないとしている。他人がコピーして別のソフトに育てる「フォーク」も、これまでと同じようにできる。セルフホストにも手は入らない。無料プランは、ずっと無料のまま続けると書いてある。
では、なぜ変えるのか。会社側の説明では、狙いは、Bitwardenを中身ごと詰め替えて売り直している業者だという。
二本立ては、急に始まった話ではない。公式のライセンス説明では、大きな組織向けの一部の機能は、もともと自社の商用ライセンスだった。
ただ、これから先の話が一行だけ混ざっている。これから作る部品の一部は商用ライセンスで出され、その版にだけ入るという。新しい機能をどちらに入れるかは、そのたびに決める。
無料で使う人が確認する3点
で、使っている側は何をすればいいのか。3つある。
1つ、無料プランで何ができるか。Bitwardenの価格ページには、どのアカウントでも端末の数とパスワードの数に上限がなく、2段階認証も使えると書かれている。
2つ、出口があるか。いちばん大事なのは、これだ。ヘルプによると、保管庫はWebアプリの「Tools」から「Export」で書き出せる。形式は、そのまま読める .json と .csv、暗号化エクスポートの .json、添付ファイルつきの .zip の4つだ。注意が1つある。クレジットカードや身分証、保存したパスキー、SSH鍵が入るのは .json だけだ。
3つ、自分の端末に入っているのは、どちらの版か。ここが、ややこしい。公式サイトから落とした分はどうなるのか。フォーラムでそう聞かれ、会社側は、そちらも商用ライセンスだと答えた。
ネットの評判
Hacker Newsでもこの告知が話題になり、確かめた11日の時点で358ポイントが付いていた。
公式フォーラムの返信欄では、心配の声が目立つ。オープンソースを閉じていく一歩に見える、と書いた人がいた。商用ライセンスの機能を、自分で立てたサーバーでも使えるのかと尋ねる声もあった。Privacy Guidesの掲示板では、じわじわ悪くなるのではという心配と、一般の利用者に実害はほとんどないという見方が並んだ。会社側は、商用ライセンスのコードもGitHubで中身が見える状態は保つと答えている。
ストアか公式サイトから入れた人は、次の更新で、GPLv3の版を使わなくなる。設計図のほうは、GitHubに残る。
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