三つめの答えは『嫌いな曲』
3年前のネット投稿より
写真はイメージ Photo by mostafa mahmoudi on Unsplash
目覚ましは好きな曲か標準音か 研究と教訓で、答えが逆になる
10月7日の午前10時すぎ、はてな匿名ダイアリーに短い投稿が上がった。見出しは、教訓「大好きな曲を目覚ましに使うな」。
書いた人は、大好きな曲をスマホの目覚ましに設定していた。ところが毎朝、その曲が鳴るたびに頭に浮かぶのは「目覚ましを止めなきゃ」「あー、起きなきゃいけない」。曲が、気の重い用事の合図になった。
気づくまで1週間かかったという。「幸、その曲がストレスになりかけていたけど、何とか回復することができた」(原文ママ)。曲は無事だった。ぎりぎりで。最後の一行は「みんなも気を付けてくれ」。
ここで、多くの人が同じ結論にたどり着く。じゃあ、標準のビープ音にしておけばいい。
研究の答えは、逆だった
オーストラリアのRMIT大学のStuart McFarlaneらが2020年、学術誌PLOS ONEに論文を出した。50人に、どんな音で起きて、そのあとどれくらいぼんやりするかを答えてもらった調査だ。
大学の発表によると、メロディのある音で起きた人のほうが、目覚めがよかった。きつい音で起きた人は、朝のぼんやり(睡眠慣性)が重かったという。
共著者のAdrian Dyer准教授は、きついビープ音が目覚めるときの脳の働きを乱しているのではないかとみている。メロディのある音なら、眠りから覚めるまでを助けるのではないか、と。例に挙がっているのは、ビーチ・ボーイズの「Good Vibrations」。
つまり、二択はこうだ。好きな曲は、朝にはよく効く。でも曲が壊れる。ビープ音は、曲は守れる。でも朝が壊れる。
なお、「好きな曲が嫌いになる」ほうを確かめた研究は、見つからなかった。あの投稿は、一人の経験として読むのが正しい。
3年前に、答えは出ていた
では、どうすればいいのか。2023年1月3日、失敗から学んだことを投稿し合うサイト「健常者エミュレータ事例集」に、こんな投稿がある。見出しは「アラーム音を設定する時は自分の嫌いな曲をセットすると良い」。
理由はこうだ。「例えば好きな曲をアラームにすると、その曲が嫌いになってしまうので、嫌いな曲にする事で実質ノーダメ(?)になる」。目覚めは悪かったが、すぐに起きられたという。備考には「ちなみにチックトックで有名な曲をセットしました」(原文ママ)。
嫌いな曲にも、メロディはある。研究が良いとした条件は、満たしているはずだ。しかも、嫌いになっても失うものがない。二択の外に、三つめの答えがあった。
ところで、「みんなも気を付けてくれ」と呼びかけたあの投稿を、はてなブックマークで保存した人は何人か。10月10日の時点で、1人だけだった。コメントも付いていない。
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- 教訓「大好きな曲を目覚ましに使うな」(はてな匿名ダイアリー、2026-10-07 10:06。本文全文を2026-10-10に確認)
- はてな匿名ダイアリー トップ(サイトの説明「名前を隠して楽しく日記。」と「Copyright (C) 2001-2026 hatena」を確認。注釈の出典)
- はてなブックマーク 件数API(上記投稿=1。2026-10-10確認)
- はてなブックマーク entry/jsonlite(count=1、bookmarks配列は空。公開コメントなし。2026-10-10確認)
- はてなブックマークとは(サービスの説明。注釈の出典)
- アラーム音を設定する時は自分の嫌いな曲をセットすると良い(健常者エミュレータ事例集、2023-01-03)
- Sound of music: How melodic alarms could reduce morning grogginess(RMIT大学 公式発表、2020-02-03。論文「Alarm tones, music and their elements: Analysis of reported waking sounds to counteract sleep inertia」PLoS ONE、DOI 10.1371/journal.pone.0215788、参加者50人)
- 依頼の出典(どちらもHTTP 404。2026-10-10確認)
