11か月で2億1000万円を横領
次の職場は、ギャンブル依存症の相談電話
11か月で2億円を横領した男、次の職場はギャンブル依存症の相談電話だった
アメリカ・フロリダ州で2026年10月16日、43歳の男に約9年10か月の実刑が言い渡された。前の勤め先から、11か月で140万ドル(約2億1000万円)を盗んだ罪だ。問題は、逮捕されたあとの彼の職場である。ギャンブル依存症の相談電話の、責任者だった。。。どういうことなのか。
男の名前はフィリップ・リー・サリバン。フロリダ州パナマシティの不動産管理会社ロイヤル・アメリカンで、CFOをしていた。手口は、会社のクレジットカードで、ネットのギフトカードや現金化できるカードを買い続けること。2023年4月からの11か月で140万ドル。月にならすと、1900万円を超えるペースだ。2024年3月、社内監査で見つかって逮捕され、解雇された。
ここまでなら、よくある横領の話である。おかしいのは、その次だ。
逮捕からちょうど1年後の2025年3月、サリバンは、フロリダ州のギャンブル相談電話888-ADMIT-ITの責任者になった。裁判は、まだ終わっていない時期だ。日々の運営とスタッフの管理、広報を任され、数百人の相談を受けたと伝えられている。
なぜ雇われたのか
いちばん知りたいところだが、運営する協議会が採用のときに起訴を知っていたかどうかは、出典では確かめられなかった。報じた各社のどこにも、協議会のコメントがない。彼がこの役職に就いていたことは、本人の公開プロフィール(LinkedIn)の記載として伝わっている。
法廷では、妻が、処方されていたアデロールのせいだと話した。「この薬がなければ、彼はあんなことをしなかったと、固く信じています」。一方で検察は、計画的だったとする証拠を出した。会社の経理責任者は、サリバンが社内でお金をチェックする仕組みを操作し、不正を防ぐ安全装置を壊した、と証言している。
「病気だから」という見方
報じ方は、どこも皮肉が効いている。英語圏の見出しは、人を助ける側だったサリバンが、ギャンブル依存症のために盗んだ、と並べて書く。
ただ、別の見方もある。サリバンは量刑の3日前、ギャンブル啓発のポッドキャスト「ODAAT Gambling Awareness」に出ていた。そこで、貯金を使い果たして借金を抱え、失った金を取り返そうとしてさらに賭けた、と話している。盗んだ金を返すために勝とうとして、賭け続けたのだという。
依存症対策全国センター(国立病院機構久里浜医療センター)が載せるギャンブル障害の診断項目には、「賭博で金をすった後、別の日にそれを取り戻しに帰ってくることが多い(失った金を『深追いする』)」という一文がある。数百人から相談を受けていた本人が、同じことをしていた。そう読むこともできる。
サリバンは6件の重罪について、争わない答弁をした。裁判所は全件で有罪と認め、量刑の日、保釈を取り消してその場で刑務所に送った。150万ドル(約2億2500万円)近くの賠償命令も出ている。相談電話の番号は、888-ADMIT-IT。英語で「認めろ」という意味だ。
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- Florida Gambling Helpline Boss Jailed for $1.4M Theft, Blames ADHD Meds
- Florida Gambling Helpline Director Jailed for Embezzlement to Fund Gambling Addiction
- Panama City man sentenced to nearly 10 years in prison for embezzling over $1.4M from employer(WJHG)
- Gambling Helpline Director Jailed for Stealing Money at Previous Job(Covers)
- ギャンブル依存症と重複しやすい精神疾患について(依存症対策全国センター/国立病院機構久里浜医療センター)
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