7,000万円分のGPUが空港で消えた

ブラジル・グアルーリョス空港、創業38年で初

10/20 05:00 / 発信国:ブラジル / 記者:工藤

7,000万円分のRTX 5090が空港で消え、返事は賠償の案内だった

ブラジルの販売店が仕入れたRTX 5090。それを積んだパレット2つが、サンパウロのグアルーリョス国際空港で見つからなくなった。原価で約250万レアル、日本円で約7,000万円分が、、、ない。

荷物の持ち主は、パラナ州マリンガにある販売代理店グループ・オデルソ。中身はZOTAC製のRTX 5090だ。空港の貨物ターミナルでは、受け取った記録が残っている。その先の工程で、どこにも見つからない。社長のオデルソ・マトス氏は10月17日、SNSに動画を出してこう話した。「これまで、うちの荷物が消えたことは一度もなかった。今までは」(訳)。38年以上前に創業し、2008年から輸入を続けてきた会社である。

なぜ消えたのか。それが、まだ分かっていない。盗難だと公式に確認されたわけでもない。同社は空港の運営会社GRU Airport、輸入の通関を担う連邦税務庁、それに連邦警察へ説明を求めた。返ってきた答えは、ない。普通なら、ここで「犯人は誰だ」という話になる。

空港から届いた、たった1つの具体策

ところが、空港の運営会社から出てきた具体的な動きは、捜査の話ではなかった。荷物が見つからないことは当局に届けた、輸入業者の代理人とも連絡を取っている、とまず説明した。そして10月14日、時間がたったことを踏まえて、賠償の手続きを始める案内を出した。いまは、会社から書類が届くのを待っている状態だという。

つまり、どこで消えたのかの説明はないまま、お金で片づける道だけが先に開いた。消えた荷物を捜す話と、消えた分を払う話は、別に進められるのだ。先に説明が要るのか、先に賠償が要るのか。7,000万円を立て替えて待つ側からすれば、どちらも要るに決まっている。

では、いくらの品物なのか。RTX 5090は、ブラジルの店頭で1枚3万3,000〜3万9,000レアル(約92万〜109万円)で売られている。1枚で中古車が買える値段の箱が、パレットごと消えた。欲しくても買えない人が、世界中にいる品物だ。

空港から届いた、いちばんはっきりした日付は、荷物が消えた日ではなく、賠償の案内を出した10月14日だった。

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