ミシュランの紹介文、8割がAI判定
ダラスだけ。ヒューストンとオースティンは0%
ミシュランのダラス紹介文、8割がAI判定 ヒューストンとオースティンは0%
ミシュランガイドが、ダラスの飲食店の紹介文をAIに書かせたのではないか、と疑われている。調べたのは地元の雑誌「D マガジン」の料理担当ブライアン・ラインハート。10月8日に更新されたテキサス版で、ダラス周辺に5店が新しく載った。その紹介文の8割が、AIが書いたものだと判定された。覆面の調査員が足で稼ぐ、あのミシュランで、、、
きっかけは、料理人から届いた一通のメッセージだった。寿司店スシ・コージーの紹介文が書き直されていて、言い回しがどうもおかしい。ぼんやりしたほめ言葉が続く。ラインハートがその文をAI検出ツールに入れると、100%と返ってきた。
同じ2026年版で、ダラスだけ
なぜダラスなのか。ラインハートは、比べてみた。同じ2026年版のヒューストン、オースティン、サンアントニオ。どれも0%だった。過去のダラスの紹介文も0%。引っかかったのは、今年のダラスの分だけだった。
カーネギーメロン大学の研究者2人も分析に入り、書いたのはGPT-4oらしいと見た。ただし、どうやって作られた文かは断定できないとも言っている。手がかりは、言葉の癖だった。「careful」「thoughtful」「serene」。丁寧、思いやりがある、静か。こういうほめ言葉は、人の文章よりAIの文章によく出る。
では、ミシュラン側は何と言っているのか。はっきり否定した。英語の声明を訳すと、こうだ。「サイトとアプリに出ている調査員の記述はすべて、調査チームが実際に食事をした体験をもとに、共同で作られている。これらの評の執筆にAIは使っていない」。編集にもAIは使っていないと話した。
載った側は、笑っていない
この話は、格好の笑いものになった。だが、載った側の受け取り方は、少し違う。
新しく載った店の一つ、フォンドの共同経営者ブランドン・ムーアは、公開前に自分の店の紹介文の下書きを見せられていた。そのときの感想が、これだ。「明らかに生成されたもの」。
星や評価にAIが入ったという話ではない。疑われているのは、文章だけだ。それでも、何年も厨房に立ってやっと一行をもらう側からすれば、その一行を誰が書いたかは小さい話ではない。一方で、検出ツールが人の文を誤ってAIと判定することもある。ラインハート自身も、会社ぐるみではなく「少し手を抜いた、はぐれ者の従業員」ではないかと見ている。
ちなみに、ダラスの紹介文が変だったのは今年が初めてではない。2024年のテキサス版で、ミシュランはザ・チャールズという店を「おすすめ」に選んだ。だが、サイトに載った説明は、細部まで全部、姉妹店ミスター・チャールズの話だった。ミシュランの説明は「位置情報の処理による社内のミス」。人が書いても、間違えるときは間違える。
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