ドイツの若者語1位は、怒らせる投稿

ドイツの「今年の若者語」2026が決まった話

写真はイメージ Photo by Euronewsweek Media on Unsplash

10/11 18:58 / 発信国:ドイツ

ドイツの「今年の若者語」はRagebait 日本の女子中高生が選んだ1位は「ワホー」

2026年10月10日、ドイツの今年の若者語に「Ragebait」が選ばれた。発表したのは、辞書で知られる出版社ランゲンシャイト。場所はフランクフルトの本の見本市(ブックフェア)だ。最後の投票での得票は36.5%。5月末に始まった今年の選考には、11歳から20歳の約100万人が参加したという(ZDFheute、2026年10月10日)。

Ragebaitとは何か。ランゲンシャイトの説明は「Content, der dich absichtlich triggern soll」(原文ママ。訳:わざとあなたをいらだたせるための投稿)。挑発的な言い方や、すぐ分かる嘘を並べて怒らせる。怒った人が書き込み、ほかの人に回す。そうして投稿は多くの人に届く。そこが狙いだ。

2位は「Peak」で33.8%、3位は「Crashout」で29.7%。1位から3位の差は、7ポイントほどだった。3語はどれも英語から来た言葉だ。ZDFheuteによると、ランゲンシャイトはこの小さな差を、3語ともZ世代とアルファ世代の言葉として居場所を持っていることの表れだと説明した。最後の投票でいちばん票を集めた語が、そのまま今年の語になる。

「rage bait」は、2025年12月1日にオックスフォードの今年の言葉に選ばれた語と同じだ。英語圏で去年選ばれた言葉が、ドイツでは今年、若者の言葉の1位になった。

本当に若者の言葉なのか

では、若い人は本当に使っているのか。Redditのドイツ語板(r/de)には、首をかしげる書き込みが並ぶ。前から知っている言葉だ、大人も使っている、なぜこれが新しい若者語なのか。昔はトローリングと呼んでいた、と書く人もいる。これ自体がRagebaitだ、という書き込みもあった。

この疑問に、言語学者が答えている。ハンブルク大学のヤニス・アンドルツォプロス(Jannis Androutsopoulos)氏はZDFheuteに、こういう言葉が若者語だと言えるのは、もとの分野を離れて使われたときだと話した。ZDFheuteは例として、ネットの外で親をわざといらだたせる場面を挙げている。

日本の1位は「ワホー」

では、日本の今年の若者語は何だろう。若い人に聞いて選ぶ賞といえば、JC・JK流行語大賞だ。AMFは2026年6月29日、2026年上半期(1〜6月)の結果を出した。コトバ部門の1位は「ワホー」。2位は「フレネミー」、3位は「冷笑系」だった。

ワホーの元は、2014年9月26日にSeikinTVがYouTubeに出した動画「ミンティア一気食いした結果・・・」の「北極グマでて来そうもうワホーつって」(原文ママ)。AMFは、この発言が「TikTokの音源として再発掘され、そのシュールな語感と中毒性から爆発的に拡散されました」(原文ママ)と説明する。

年間の答え合わせは、まだ先だ。三省堂の今年の新語は、2026年10月31日まで候補を募集中。ベスト10を出す選考発表会の日時は後日発表だ。

わざと人を怒らせる投稿を指す英語が、ドイツの若者語の1位。日本の女子中高生の1位は、12年前の動画の「ワホー」だった。

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